更新日:2001/10/1
音楽については、私は、詳しいことを何も知らない。
その私がMIDI(ミディ)について、紹介しようというのであるから、少しご存知の方は、読み飛ばして下さい。
パソコンの音楽ファイルの代表的な形式には、WAVE形式というものがある。
WAVE形式では、音であれば、人や鳥の声でも合唱でも雑音でも何でも取り扱うことができる。
WAVE形式のファイルは、WINDOWS標準添付のメディアプレーヤーで再生することができる。拡張子は、wavである。
また、我々が自分の音声等をWAV形式で録音することもできる。
簡単な方法は、アクセサリーからサウンドレコーダーで録音することができ、また、再生することも可能である。
ただ、サウンドレコーダーは、録音時間が短いため、「2000/11の今月のご挨拶」でご照会している音楽編集用のソフト、例えば、「デジオンサウンド・ライト」などを使用すると長時間の録音や様々なエフェクトをかけることができる。
WAV形式の問題点は、ファイルサイズが大きくなりがちであることである。
例えば、「IBMホームページビルダーVer6」に付属の「Cooking.mid」というMIDIファイルをWAV形式で再保存すると、約5.7MBという大きなものになる。この曲は、約30秒足らずの曲であるのにも関わらずである。(保存条件は、CD品質。半分のレートにするとサイズも半分になる。)
なお、変換には、「WGPLAYER」を使用。このソフトは、シェアウェアとして、http://www.wg7.com/から入手することができる。
30日間試用可能。気に入った場合は、ライセンス料として2000円を支払う必要がある。
支払い方法として、ニフティの会員であれば、(コンボ会員を含む)、クレジットカードの番号の入力なしに支払いを行うことができる。
ニフティの会員でない場合は、ベクターのシェアレジページでクレジットカードを利用して支払うことができる。
詳細は、前述のホームページに記載がある。
私は、今回、料金を支払った。提供される「Wingroove」は、WINDOWS2000付属の標準MIDI演奏ドライバよりも高音質であることは、私のような耳の悪い人間にも分かる。
所有しているパソコンの設定は、コントロールパネルからサウンドとマルチメディアを選択してオーディオタブのMIDI音楽の再生の所を参照すると分かる。
その他、音楽ファイルの保存形式には、「mp3」形式というものもある。MP3形式は、違法コピーと結びついて記憶されているが、mp3形式そのものには、違法性はない。CD並の品質の音楽をWAV形式と比較してその10分の1程度の大きさに圧縮することができることは、大変なことである。
なお、この圧縮は、JPEG形式と同様に非可逆性圧縮である。完全に元に戻すことはできない。
前述の「Cooking.mid」をmp3形式に変換してみるとサイズは、660KB程度になる。
変換には、「午後のこ~だ」を使用。午後のこ~だの実行形式ファイルの配布は、終了しているようであるが、そのDLLファイルを使用したフリーソフトはある。詳細は、http://member.nifty.ne.jp/~pen/mct_top.htmを参照。
ちなみに音楽CDをmp3形式に変換するソフトとして、当方では「CD2WAV32」というフリーソフトを使用している。
同ソフトについては、上述のページに紹介されている。
一方、楽器のみによる音楽については、音として記録するのではなく、楽譜として記録する方法も考えられる。
この方法として標準化されているのが、「MIDI」である。拡張子は、midとなる。
MIDIは、ヤマハとローランドなどの提唱で企画され、規格として「GM規格」がある。
最近では、GM規格を超えるものとして「XG規格」や「GS規格」などが普及している。
mid形式ファイルが楽譜であれば、楽器に相当するのが音源である。
本格的にMIDI音楽を聞く場合は、音源を外部に設置することが望ましいようであるが、パソコンの内部音源でも相当程度の音質を享受することができる。
ラジカセでCDを聞いて満足している人(私もそうです)は、これで十分ではないだろうか。
WINDOWS付属のドライバに満足できない場合は、前述のようにソフトウェアMIDIというものがある。
それを導入すれば、よい。
商用のものとしては、ヤマハのものなどがある。http://www.yamaha.co.jp/xg/download/midplug/index.html
また、MIDI形式の詳細については、興味がある方は、http://www.pluto.dti.ne.jp/~daiki/Midi/Midi.htmlを参照。
ここでは、MIDI形式の内部構造についての説明が掲載されている。
我々にとって、MIDI形式の最大の利点は、ファイルサイズが極端に小さくなることであろう。
前述の「Cooking.mid」は、わずか、6KBの大きさである。WAV形式と比較して、0.15%という小ささである。
mp3形式と比較しても、1.4%程度である。
しかし、MIDI形式の最大の欠点は、人の音声を再現できない点である。だから、歌手のCDなどについては、MIDI形式のファイルは、ない。
このようにMIDI形式のサイズの小ささは、インターネット上での公開・。ダウンロードに適しているため、インターネット上にMIDI形式の音楽は、様々なものがあふれている。
ただ、日本では、音楽著作権法の改正により、MIDI形式を含めて音楽の著作権管理が厳しくなっているため、著作権が存在する音楽のMIDI形式ファイルは、公式には、一掃されつつある。
従って、公に認められているのは、作曲家の死後50年を経過して、著作権が消滅している曲とか民謡、童謡などの著作者がいない曲などである。
なお、そのような曲であってもMIDI形式にするということは、演奏行為であるので、その種の著作権が発生する。
そのため、インターネット上で、ダウンロード可能なMIDI曲の大半は、個人的な使用に限って認めている。
というわけで、著作権が存在する曲をホームページで使用したい場合は、JASRAC(ジャスラック)に申請する必要がある。
その際は、著作権料として、年間1万円/10曲を支払う必要がある。
詳細は、JASRACのホームページ、http://www.jasrac.or.jp/を参照。オンライン申込窓口がある。
最後にMIDI曲のダウンロードが可能なページを少しご紹介する。
これらのページのリンクをたどると、また、さまざまなMIDI曲へのリンクがある。
1.オルゴール曲を集めた、http://www.asahi-net.or.jp/~YW4Y-OOb/j-index.html
2.クラシック曲を集めた、http://www.ic-net.or.jp/home/ikeshu/index.html
3.サウンズゲート、http://www.asahi-net.or.jp/~rm2h-ari/
4.ピアノ曲を集めた、http://www.geocities.com/yuki_uk/
5.MIDI DATA LINK、http://www2s.biglobe.ne.jp/~nez/midi/midiTOP.htm
6.アニメソング、MIDIの小部屋、http://www.alpha-net.ne.jp/users2/charat/tennis.htm
7.オリジナル曲の、http://www.kt.rim.or.jp/~moclin/
8.アニメソング、http://looney.physics.sunysb.edu/~daffy/anime_midi.html
9.やはり、オルゴール曲の、http://www.sora-aonami.com/
10.みんなにないしょ、http://www.fuji.sakura.ne.jp/~makiron/
11.宮崎駿的世界の、http://www.sfc.keio.ac.jp/~s97376kk/miyazaki/artof.htm
※8のオンラインアニメMIDIサーバーには、「風の谷のナウシカ」などの曲のMIDI曲がある。
MIDI曲は、サイズが小さいため、HTMLメールのバックグラウンドミュージックとしても、よく使われている。
利用方法は、HTMLメールで(普通のテキストメールの場合は、書式からリッチテキストを選択)書式から背景->サウンドとして、希望のMIDI曲と演奏回数を選択する。通常は、演奏回数は、1回にしておくとよい。
なお、HTMLメールは、宛先のメールソフトがHTMLメールに対応していることが必要である。
アウトルックエクスプレスであれば、問題ない。
では、今月は、ここまで。
皆様、お元気でお過ごし下さい。また、来月、お会いしましょう。