情報化と経済社会の変化

これまでは、物の流れを中心に製造−>問屋−>小売店又はスーパーマーケットというように業界秩序が形成されて、情報もこの経路で相互に伝達されてきましたが、電話回線の利用に関する規制緩和や制度の海外開放等の影響により、POSシステム(ポイント・オブ・セールス=レジでバーコードを読みとりマーケットの本部で直接、物の流れを把握できるシステム)の発達に象徴されるように情報ネットワーク社会の到来は、既成の経済環境に大きな影響を与えています。

すなわち、ネットワークの活用によりニーズ(必要性)があれば従来の境界を飛び越え、互いにかかわり合いを持った企業同士の事業が可能になる時代になっています。

企業間ネットワーク化の利点は、

  1. 事務の合理化−人件費の削減、
  2. 情報伝達力の迅速化−ロスタイムの軽減
  3. 輸送の効率化−輸送コスト削減
  4. 在庫の適正化−在庫のためのコスト軽減
  5. 顧客ニーズの早期把握−新製品の開発
  6. 環境適応力の強化−倒産等のリスク軽減
  7. 取引先の囲い込み−取引先の確保
  8. 取引先との新事業への進出−成長力強化

等が考えられます。

しかし、一方、このように情報を販売店の本部で一元的に把握できるようになると中間にあって物や情報の伝達を図っていた問屋等の必要性が薄らいできて、衰退の道をたどることも考えられます。

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