マイクロソフトのプロキシサーバーは、残念ながら高額である。
インターネットに各クライアントからアクセスしたい程度の理由では、インストールするのがもったいない。
そこで、株式会社ブレーンから発売されている「PROXY97」(5ユーザー版)(約1万円)を購入した。
これは、ダイヤルアップ時にISPから割り当てられるIPアドレスとドメイン内のプライベートIPアドレスとを変換して、ISPのWWWサーバーなどをだますものである。日本語では、代理サーバーなどともいわれる。
もっとも、1台でIEを使用している場合でも、いくつものホームページを参照できる。それと同様のものであって違法なものではない。
使用する条件の一つであるモデムは、アナログモデムでももちろん可能であるが、ISDNの方が速くて望ましい。
Administratorでログオンしてインストールする。特にインストールには、困難な点はない。
ユーザーズマニュアルのとおりにすれば、問題はないはずである。
なお、普通のプログラムではなく「サービス」として実行させることも可能である。このメリットは、サーバーにログオンしていなくても使用できる点である。
セキュリティ上は、管理者が常にログオンしている状態は、好ましくない。その意味でサーバーの管理が終了したらば、すぐログオフすることが望ましい。
しかし、そうするとPROXY97も終了してしまうのである。もちろん、権限の少ない管理者でログオンして稼働させておく方法もある。
しかし、サービスとして稼働させた方が面倒がない。
これは、マニュアルのP17に記載がある。そこの部分をちょっと補足すると、「p97svc.exe -install」とコマンドを入れる場合は、「CD
\program Files\PROXY97」とフォルダを移動してから実行する。
さて、PROXY97の設定であるが、プログラムメニューから「PROXY97設定画面」を起動する。
あとは、マニュアルのP22からの基本設定を行うだけでよい。
少しわかりにくいのは、メールのアカウントの設定である。
内部アカウントと外部アカウントというものがある。両者が一致する場合は、「内部アカウントと同じにする」にチェックをつけるのだが、今回の場合は、そのようにしてある。後は、マニュアルに丁寧に説明があるので、大体見当が付く。
95マシンでは、IE4.01SP1とアウトルックエクスプレスを使用している。
まず、IE4.01SP1の方の設定は、簡単である。表示からインターネットオプションの「接続」で「LAN」にチェック、プロキシサーバーを使用するにチェック、そしてIPアドレスは、サーバーのプライベートアドレス、この場合は、192.168.0.10とPROXY97で定められるポート番号80を入力する。
これでサーバー上でサービスとして稼働している場合は、そのままで、そうでない場合は、ログオンしてプログラムからPROXY97をスタートさせておけば、いつでも、どこのクライアントからでもWWWのブラウジングが可能となる。
実際に2台で同時にアクセスしたが、あまりストレスを感じない程度の能力がある。
次にメールソフトの方は、やや難航した。まず、マニュアルには、アウトルックエクスプレスの例が掲載されていない。
インターネットメールの方は、記載があるため、この点は、あまり問題ではないが、ツールからアカウントでメールのプロパティの「サーバー」で、smtpサーバーとpop3サーバーは、NTサーバーのプライベートIPアドレスを入力する。
また、アカウント名とパスワードは、ISPから認証を受けるためのものであるので、NTのログオン名ではない。
そして「接続」の方は、「LAN」にチェックを付ける。
ニュースの方は、アカウントとパスワードがないだけで「接続」でLANにチェックを付けておくだけである。
なお、マニュアルによると1つのISPと契約しているが、(従って接続の認証は、1つのアカウントで行う)が、複数のメールアドレスを持っている場合もクライアント毎で別々に受信できるとのことである。
当方は、1つしかメールアカウントを持っていないのでこの点は、テストできなかった。
※ 混乱した原因は、内部アカウントなるものがNTサーバー/PROXY97へのログオン名と誤解したことである。
外部アカウントは、ISPの認証を受けるためのものであるという記述があるのだが、内部アカウント名について明確な説明がないように見受けられる。最も、見落としているだけかも知れないが。
PROXY97には、満足しています。
WWWやメールも4台あるどのクライアントからもサクサクと実行できます。
なお、上記で書かなかったがIEのバージョン3.XでもIE4.01と同様に問題ない。
現在、困っている点は、NIFTYマネージャー(V4.6)がクライアントから実行できない点。インターネット経由で接続でニフティマネージャー設定で「プロキシの設定」をしてもだめであること。
ただ、FAXもモデム経由でないとダメなので1台のクライアントにSONYモデムを接続して、FAXとニフティは、そこから実行してもいいかなとは、考えています。
というのは、NTサーバーには、TAとモデムとが2つ接続されているもののNT上からは、TAで十分であること。
というか、FAXサービスは、NTサーバー版でサポートしていないからである。これは、95のネットワークでできていたことを考えると大変大変、残念なことである。NT版のWindowsメッセージングには、メールサービスは、あるがFAXサービスがないのである。
MS社に代わって弁解すれば、新しくSOHO向けに出しているSBSには、含まれている。