LANLANパソコン(東京パックス/南中野パソコン教室のLAN化日記)

12.CPUアクセラレータの使用 1999/4/13

(1)CPUアクセラレータの選択

 サーバー機である「長月」は、MMX PENTIUM 200MHZのCPUで稼働している。
正直言って、現在のサーバーとしての使用状況からすれば、スピード面からCPUを交換する必要性は感じられない。
 では、なぜ交換を行ったかというと、サーバーとして使用しない状態、特に夜間や休日にWINDOWSマシンとして使用する場合に感じられるストレスを軽減したいことが目的であった。
 「長月」の正式型番は、PC9821 Xa200/W30Rであり、スロット7タイプ(ベースクロック66MHZ)のマシンである。
最近の一太郎9やEXCEL97では、やや、もたつく感がある。
 CPU交換の選択の対象としては、メルコのAMD K6搭載の366MHZ版が適当と考えられた。この上位に400MHZ版もあるが、コストパフォーマンスの観点からこれとした。

(2)CPUアクセラレータの購入

 購入方法は、ヨドバシカメラのインターネット通販を利用した。
この方法は、以前、ハードディスクの購入の際に経験済みで、信頼でき、かつ、早いという利点がある。今回もこれを利用してみた。
 価格は、「HK6-MD366N2」が24,800円であった。これに送料(700円)と合計金額の消費税で26,775円である。
 送料の分だけ、ヨドバシを直接、訪れるのに比して高くなるわけだが、バス代(往復400円)を考えると忙しいときには、便利である。
 また、ここの通信販売では、在庫の程度が分かるのと在庫がない場合は、注文を受けないため到着までが2,3日と短期間で入手できることが何よりうれしい。
 いや~、商品の在庫がない場合は、取り寄せとなるのであるが、あの場合の喪失感は、なんと言ったらよいのか。
 お店の方は、「あ、在庫がないので。お取り寄せになさいますか?」と簡単に言ってくれるが、こちらは、この商品を買おうと意気込んでいったのに、
 「ありません。残念でした。さようなら」といわれている気分にさせられるものである。
 その点、インターネット通販であれば、「無駄足」は、ないのである。「どうだ!」と言いたい気分である。

(3)残念! 順調に稼働せず

 このように意気込んで購入した「MD366N2」であったが、結果としては、Xa200では、正常に稼働しなかった。
 まず、最初、取り付けに苦労した。Xa200は、CPUの上に何も邪魔になるものもなく、簡単に見えた。
 だが、メルコの説明書では、電源をCD-ROMへのケーブルを外して分岐して取るように指示があるが、CD-ROMからケーブルを外すのが非常に大変であった。
 その後、友人に尋ねたところ電源装置から出ている空いている同種のケーブルからでよい、ということであったので、そのようにしたところ、簡単に接続できるようになった。
 従って、取ったり外したり何回も試みることが出来た。
 しかし、まず、WINDOWS/NT4.0サーバーで使用した場合は、一時は、正常に稼働したかと思ったところ2,3分でハングアップして電源を落とさざるを得なくなった。
 また、同機でWIN95を起動したところ、特定のスクリーンセーバーを働かせるなどするとやはり、あえなくハングアップ。 
 当初は、ソフトウェア的な問題、たとえば、キャッシュプログラムの問題か、とも考えたが、キャッシュを働かせても、働かせなくてもハングする。
 結局、メルコのサポートセンターに問い合わせたところ、「Xa200では、そのような例がある」ということで、他にも「Xa13」などでも同様の症状を呈するものがあるという。
 教訓は、雑誌などで、メルコやアイオーデータなどのメーカー品ならば、簡単にCPUアップグレードできるように書かれているが、現実は、メモリやHDとは、異なって必ずしもそのとおりではないということが分かったこと。

(4)CPUをDOS/V用のものと交換してもらう

 そこで、サポートセンターの指示に従って、製品をメルコの交換センター(名古屋)に送付し、検査を依頼するとともに、DOS/V機用の製品(MD366V2)と交換してもらった。要した期間は、1週間程度あった。
 交換された製品をN2と同様の方法でXa200に取り付けてテストしたところ、あれほど、ぐずっていたのが嘘のように正常に稼働した。
 早速、HDBENCHでベンチマークテストを実施してみた。
 WIN95で使用した場合の使用前と使用後の結果を下記に記録した。

<交換後>/<交換前>
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ 使用機種 Xa200/W30R
Processor Pentium(MMX) 199.0MHz [GenuineIntel family 5 model 4 step 3]
解像度 800x600 256色(8Bit)
Display [X]スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display PC-9821 TGUI9680XGi (Trident)
Memory 96,680Kbyte OS Windows 95 4.0 (Build: 1111) B Date 1999/ 4/ 6 19:12
SCSI = Adaptec AHA-2940AU PCI SCSI Controller
HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ
ABC = GENERIC IDE DISK TYPE00
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
Q = NEC CD-ROM DRIVE:286 Rev 3.12

ALL=9996/6478=1.54倍
浮=22370/11687=1.91倍
整=28009/12191=2.29倍
矩=10253/9635=1.06倍
円=4043/3448=1.17倍
Text=6432/6109=1.05倍
Scroll=146/146=1.00倍
DD=14/14=1.00倍
DISK Read=4374/4189=1.04倍
DISK Write=4345/4424=0.98倍

周波数の比が約1.83倍であるので、浮動小数点、整数演算などは、ほぼ、その比率に近い、能力を発揮している。
一方、グラフィック能力の方は、円の描画がやや早くなった他は、ほとんど変化がない。

(5)その後の状況

 約1週間、主としてWINDOWS/NTで使用しているが正常に使用できている。
体感的には、2倍近く早くなったようには、思えないが、「インターネットブーメラン」などで情報ボックスを作成する場合など、短時間で済むように思える。
 ということで、結果として、成功であったといえる。
 ただ、メルコの側がHPでそのような事例があることを公表していると、なお、良かったと思う。
今後、Xa13用に購入を検討しているが、どうしたものか、迷っているところである。