いよいよ、1月30日にマイクロソフト社の新OSである「Vista」が発売される。
これにあわせて、当教室でも3台あるWindows XPパソコンのうちの1台を当面、XPとVistaとのデュアルブートにして使用したいと考えた。
まず、新規に購入するか、あるいは、3台のうちのどれかのパソコンに入れるか、という問題があった。
2007年1月はじめにマイクロソフトのページから「Windows Vista Upgrade Advisor」なるプログラムをダウンロードして、マシンの状態を調べた。その結果、メモリーは、最低1GB、グラフィックボードも必須であることから、現状のマシンのうちの2台には導入可能であると判定されたので、新規購入は、Vistaが主流になるまで延期することとした。
次に2台のうちのいずれかにインストールするかを検討したが、比較的新しい当教室のコード番号「P8」のパソコンにハードディスクを1台増設して、そこにVistaをインストールし、XPとのデュアルブート環境とすることとした。増設用ハードデスクの容量は、160GBとし、メモリーも1GBからさらに512MB増設して、計1.5GBのメモリーとした。
このように準備を完了した当該マシンの主なスペックは、次のとおりである。増設用HDは、2分割している。
メーカー | 型番 | CPU | メモリ | AGP | HD | 増設HD | 光ドライブ | 購入時期 |
マウスコンピュータ | MDV-EX3000ST | AMD Athlon 2500+ |
1.5GB (PC2700X512X2+3200X512X1) |
NVIDIA Geforce FX5200 |
160GB C:XP D:データ |
160GB 2分割 |
DVD-R/RW CD-R/RW |
2003/12 |
あとは、Windows Vistaのパッケージが届くのを待つばかりだ。パッケージは、ヨドバシカメラから「Vista Business」のアップグレード版を1つ購入した。価格は、予約価格で、27,090円であった。
ヨドバシカメラから1月30日の昼前に商品が到着した。(下図)
VistaのDVDから起動して2台目のハードディスクにインストールしようとしたが、アップグレード版では、XPのときのようにはいかず、まずは、すでにインストールされているXPで起動してから、マイコンピュータからDVD内のオートランを起動するようにメッセージが出た。
そこで、やむを得ず、XPで起動してからVistaのセットアップを行った。インストール上の問題は特になく、3Comのギガビット・ネットワークアダプタ以外は、すべて正しく認識された。
システムのパフォーマンスの診断レポートでは、次のとおり。基本スコア(一番低いサブスコア)は、2.0であった。
一応、「3Dフリップフロップ」は、「Windowsキー」と「Tab」キーを同時に押すと動作する。(キーから手を離しても表示しておくには、「コントロールキー」も同時に押す)
コンポーネント | サブスコア |
プロセッサ | 3.6 |
メモリ | 3.6 |
グラフィックス | 2.0 |
ゲーム用グラフィックス | 2.6 |
プライマリハードディスク | 5.3 |
ネットワークアダプタは、パソコン付属のCDを入れて、デバイスマネージャからドライバの自動認識を行わせたところ、正常に認識され、インストールが完了した。
これでインターネットに接続できるようになったので、Windows Updateを行い、必須のセキュリティのパッチを当てた。
ドメインに参加する方法が少し、わかりにくかった。XPまでは、コントロールパネルのシステムから「コンピュータ名」タブから「変更」をクリックして行うが、Vistaでは、コントロールパネルの「システムとメンテナンス」の中の「システム」から「コンピュータの名前の参照」とたどって行うことになる。
慣れれば、問題はないが、最初は、メニュー構成がXPと異なるのでとまどう。
こうして、正常にドメインに参加できた。Vistaには、XPの場合と異なるコンピュータ名とIPアドレスを割り当てた。Active Directoryに新しいコンピュータが登録された。
まずは、エプソンの「PM3700C」である。エプソンのホームページにVista用のドライバがアップされていたので、ダウンロードした。プリンタサーバー用のパソコンのプリンタ「PM3700C」のドライバを更新した。
次にVistaにローカルなプリンタとして、PM3700Cを追加した後にネットワーク上のプリンタを検索させて、PM3700Cを指定してインストールした。テストページの印刷を行って、正常に印刷されることを確認した。そしてローカルなPM3700Cは削除した。
もう一台のエプソンのレーザプリンタ「LP2400」は、残念ながら、Vista用のドライバがまだ、アップされていないため、当面、Vistaでは、使用しないことにした。
インターネットエクスプローラの新しいバージョンは、なるほど便利になっている。ホームページのリンクをコントロールキーを押したまま、クリックするとタブで画面を切り替えられるようになった。
XPの時とほぼ同じアプリケーションがインストールできるかどうかをテストした。
インストール作業ができないアプリケーションは、ほとんどなかった。何らかの変更等が必要だったものを下記に記す。
・APCのUPS用ソフト「Power Chute Personal」は、Ver2.0のものにすると、動作。
・ジャストシステムの一太郎2006、花子2006、ATOK2006は、同社の修正プログラムをインストールした。
・ユーリードの「ビデオスタジオ10」は、修正プログラムをインストール。
・アドビの「Photoshop Elements 3.0」は、インストールでエラーを起こした。Ver4.0、CS、CS2などは、問題がないようだ。
・IBMの「ホームページビルダー11」は、修正プログラムで対応。
なお、Officeは、2003と2007をインストールした。
管理者権限でログオンしているときは、問題がないが、一般ユーザでログオンしたときに次の2つの問題がある。
ひとつは、スタートボタンを右クリックすると、エラー「エクスプローラを再起動」というメッセージが出てショートカットメニューが出ない。
もうひとつは、スタートからプログラムで起動したアプリケーションがスタートメニューに登録されてくるが、それをクリックするとやはり、同一のエラーが出て起動できない。この起動した履歴に頼らずに再度、プログラムからたどって起動すれば、エラーにはならない。
ただし、後者のエラーは、Windowsの標準のプログラム、たとえば、「ソリティア」などには生じないエラーである。
いずれも、何らかのアクセス権による制限と思われるが、解決策が見つかっていない。致命的な問題ではないものの後者は、明らかに不便である。