LANLANパソコン(東京パックス/南中野パソコン教室のLAN化日記)

32. Windows Vistaの導入で生じている問題点とOffice2007のインターフェース

1.Vistaの利用上の問題点

前回の記事でも触れているが、管理者権限を持たない一般ユーザ(当該パソコンにアカウントがあり、かつ、ドメインにも属する一般ユーザ)が使用する場合に次のようなエラーが起きている。
 なお、以下のエラーは、ドメインに接続せずに、ローカルな環境でVistaにログオンしても起きるため、ドメイン固有の問題ではなく、Vistaのアクセス権の問題と思われる。
(1)スタートメニューのプログラム(のショートカット)が利用できない
 一度、使用するとスタートメニューに自動登録されるプログラム(ショートカット)をクリックすると「エクスプローラは動作を停止しました・・」というエラーメッセージが表示され、タスクバーなどのデスクトップ全体が再描画され、選択したプログラムは、起動できない。
 しかし、この場合でもすべてのプログラムから必要なプログラムを選択すれば、正常に起動する。
 なお、Windowsの付属のアクセサリのメモ帳やゲームやインターネットエクスプローラ、メールでは、このようなエラーは起こらない。
(2)ファイルやフォルダを削除できない
 マイドキュメントやデスクトップにユーザが自分で作成したフォルダやファイルを「右クリックして削除」やDeleteキーでの削除、あるいは、メニューバーを表示させて「ファイルメニューから削除」しようとすると(1)と同一のエラーになり、自分で作成したにもかかわらず、それらのフォルダやファイルの削除ができない。
 しかし、ファイルやフォルダをごみ箱にドラッグして削除することは、できる。(なんなんだ!これは・・)
 とにかく、マイドキュメントやデスクトップ内(スタートボタンを含む)で右クリックすると、たちまち、前述のエラーが発生する。
 例外的にごみ箱やタスクバー上では、右クリックはできるが、以下の問題が起きる。
(3)スタートメニューの利用したファイルの履歴を非表示にできない
 前述のようにタスクバー上で右クリックしてスタートメニューをカスタマイズすることは、一応可能ではあるが、ファイルの利用履歴を表示させないため、当該チェックボックスをOffにしようとすると、またまた、同一のエラーが発生。作業が頓挫する。
 以上のいくつかのエラーの根源は、一つである(一般ユーザは、「explorer.exe」に対する権限が足りないのではないか)と思われるものの、3月1日現在、解決できていない。

2.新しいOffice2007のユーザインターフェース

南中野パソコン教室でも3月から新Officeの講習が始まる。様々なニュースや雑誌の記事を参照しても、今回のユーザインターフェースの変更がかなりのものであるとは、思っていた。
 まずは、Vistaの導入と同時にOffice2007 Professionalをインストールしてみた。
 新しいOffice(Word、Excel)には、確かにメニューバーがなくなって、ツールバーの絵が大きくなり、なんとなく、ジャストシステムのジャストホームの画面のような印象である。
 「メニュー(の文字)から命令を選択・実行するって、ワッカリニクイじゃないの。ツールバーの絵から選んで、使ってね、なんて、ステキ!」といった感じである。
 Officeは、大人の道具だと思っていたのであるが、今回の改正で、ずいぶん子供っぽいインターフェースになったな、と感じたが、実際に操作してみると、さほど違和感がなく、操作できる。
 なるほど、これならマニュアルを見ないでかなりのことができそうである。(パソコン教室としては、困ったことなのかな?)
 とは、やや言いすぎではあるが、覚悟していたよりも抵抗がない。なるほど、こういうのも有りかも、と思う。
 ただ、これまでのように「メニューバーの○○から××を選択して△△をクリックして」などと、電話で実際のパソコンの画面を相手に指し示すことなしに説明することは難しい(絵を言葉で伝える難しさがある)ケースもありそうだ。
 当教室で使用しているFOM出版のテキストの付録には、Office2003のすべてのメニューの命令に対する2007における操作の対応が掲載されている。(これを作成するのは、大変だったでしょうな)。これは、これで便利であるが、この表と首っ引きになって操作しなくてはいけないほどではなく、まずは一安心である。
 なお、個別のアプリケーションでは、Excelの行、列が拡大されているのが目を引く。なんと、100万行×1万6千列!である。Excel2003までで作成したファイルを読み込んだ場合は、従来どおりの、65536行×256列である。セルの数の比率では、約1000倍に広がった。
 Accessは、まだ、起動していないので具体的な感想は、ない。

3.インターネットエクスプローラ 7

久々のバージョンアップである。
 Vistaでは、標準でインターネットエクスプローラのバージョンが7に上がっている。
 便利な点:タブ機能
        ホームページ(スタートページ)が複数個登録できて最初から開いておけること
        お気に入りのボタンを押してお気に入りを選択すると自動的に左側の領域が閉じること
        拡大・縮小印刷ができる
 不便な点:戻る・進むボタンの位置が押しにくい
 バージョン7のインターネットエクスプローラは、Windows XPのSP2かまたはVistaにのみインストールできる。XPでもSP2が適用されていないとインストールすることはできない。
 このようにインストールできるOSが限定される点は、あるものの、確かに進歩しているので、早速、自分のマシンには、インストールした。今のところ、特に支障は、ないようである。