VB.NETはじめる(その2)

更新日:2002/10/1

データ型など

2.1 ツールボックス

 ツールボックスの中を整理してみよう。これまで使ってきたもの、今後使う予定のものを列挙してみた。

ラベル 文字表示(書き込みはできない、マウスでドラッグしてコピーもできない)
Label1.text="こんにちは"
テキストボックス 文字表示・書き込み(Readonly属性で表示専用。ドラッグコピーはできる)
If TextBox1.text="こんばんは" Then ・・
ボタン クリックして何かの動作を行う
ラジオボタン If RadioButton1.checked=Trueのように使用する
チェックボックス If ChekBox1.Checked=Trueのように使用する。
複数組で使用する場合は、グループボックスと併用する。
ピクチャーボックス 画像を表示する。PictureBox1.Visible=Trueなどとして予め設定してある
画像を表示させたりできる。
リストボックス おなじみ。今後、使用する。
コンボボックス おなじみ。今後、使用する。
タイマー 今後使用する。1ms単位でカウントできる。あまり正確ではない。
Timer_TickイベントでTextBox1.Text=TimeStringのように経過時間を
表示する。
メニュー メニューバー
ステータスバー ステータスバー。その中に情報を表示させる

2.2 データ型

 VB.NETでは、VBAやVB6とデータ型の定義の一部が変更されている。
 このことは、うかつなことだが、最初は、気づかなかった。
 例えば、VBA/VB6で「Integer」は、整数型(-32768~32767)であるが、VB.NETでは、同じ範囲は、Shortと呼ばれていて、Integerは、VBの長整数型(-2147483648~2147483647)を表すことになっている。
 より、正確には、ヘルプを元にした下記表を見て欲しい。
 なお、下表の左列のVisual Basicとは、VB6互換のために用意されている型名であり、VB6での定義ではない。
 VB6でのVariant型は、なくなり、Object型に統合されている。通貨型もなくなり、Decimalを使用する。
 ※データ型の宣言は、Integerでも System.Int32でも同等である。

Visual Basic

共通言語ランタイムの型

サイズ

値の範囲

Boolean

System.Boolean

2 バイト

True または False

Byte

System.Byte

1 バイト

0 255

Char

System.Char

2 バイト

0 65535

Date

System.DateTime

8 バイト

0001 1 1 0:00:00 9999 12 31 11:59:59 PM

Decimal

System.Decimal

16 バイト

-79,228,162,514,264,337,593,543,950,335 79,228,162,514,264,337,593,543,950,335 (小数部分を持たない数値の場合)
-7.9228162514264337593543950335
7.9228162514264337593543950335 (小数点以下 28 桁の数値の場合)

Double

System.Double

8 バイト

-1.79769313486231570E+308 -4.94065645841246544E-324 (負の値)4.94065645841246544E-324 1.79769313486231570E+308 (正の値)

Integer

System.Int32

4 バイト

-2,147,483,648 2,147,483,647

Long

System.Int64

8 バイト

-9,223,372,036,854,775,808 9,223,372,036,854,775,807

Object

System.Object (クラス)

4 バイト

任意の型を格納

Short

System.Int16

2 バイト

-32,768 32,767

Single

System.Single

4 バイト

-3.4028235E+38 -1.401298E-45 (負の値)1.401298E-45 3.4028235E+38 (正の値)

String

System.String (クラス)

 

0 20 億個の Unicode 文字

 上記では、ユーザ定義型は、省略している。
 なお、データ型の宣言は、VB.NETでは、既定で強制される。これは、VBA等と逆である。Option Expilicit Onと
 宣言部に記載されているのと同じ状態になる。(明示的にOffとしない限り型宣言が必要となった)

2.3 データ型の変換

 VBA/VB6で、例えば、aは、文字型で、値が1、bは、整数型としたとき、b=aが許されていた。
 この場合、bは、整数の1となった。
 これは、VB.NETでも既定では同等であるが、宣言部に Option Strict On と記載すれば、許されなくなる。
 型変換を意識して(型変換関数を使用して)いこう。

2.4 廃止されたものなどの一部

 Nullは、なくなりNothingとなった。これに伴い、IsNull関数もIs Nothingと文にするか、IsNothing関数を使用する。
 オブジェクト変数に代入する際に使用していた、Set命令がなくなった。

2.5 新しい演算子

 +=、-=、*=、/=などが新設された。A+=1は、A=A+1と同等。

VB.NETはじめるに戻る