更新日:2002/6/1
WINDOWS/NTシステムは、堅牢なOSではありますが、ハード、ソフト両面で障害に見舞われることがあります。
今月は、障害を受けたシステムの復旧について、まとめておきましょう。
ところで、WINDOWS/NT4.0は、そろそろサポートの終了時期を迎えています。
すでにサービスパックの提供は、6.0aをもって終わっており、現在は、ホットフィックスのみの提供となっています。
更に、2003/1からは、無償の修正モジュールの提供も打ち切られる予定です。
なお、セキュリティ関連の修正モジュールは、その後も提供される予定です。
ということなので、そろそろWINDOWS2000サーバーへのアップグレードを考慮する時期に来ています。
優待アップグレードにつきましては、本年の7月末まで受け付けています。
マイクロソフトの推定小売価格でWINDOWS2000サーバーの価格は、5CAL付きで、156,500円のところ優待価格では、82,800円となっています。
さて、障害からの復旧には、事前の準備が欠かせません。
最低でも次のものを用意しておきたいものです。
まずは、「システム修復ディスク」です。
NTでは、DOSプロンプトから、RDISK /Sで作成できます。
システム修復ディスクは、ハードやソフトを新規、変更した場合に必ず作成し直します。
次にバックアップです。
NTのバックアップは、標準では、テープ装置にしか対応していないため、当方では、作成していませんが、資金に余裕があれば、ぜひ備えたいものです。
それが無理であれば、データだけでも別のパソコンに定期的にコピーしておく必要があるでしょう。
データファイルが破壊される可能性もあるからです。
復旧には、次のような方法があります。
まず、システムが起動できない場合に起動時に「F8キー」を押すことにより「前回正常起動時の構成」が選択できる場合があります。
システムに新しいデバイスを追加する等により、機器の構成が変更された後に起動できなくなった場合に有効です。
「前回正常起動時の構成」を使用しても回復できない場合は、起動に必要なファイルが見つからない場合が多いようです。
これは、ディスクの障害によるものと考えられます。
この場合は、修復セットアップを試みます。WINDOWS/NTのCDから起動し、修復セットアップを選択することにより可能となります。
この際、上述のシステム修復ディスクが必要となります。
これでも復旧できない場合は、システムを別のパーテーションにインストールし、そこから起動して復旧を試みることもできます。
そのためには、ハードディスク内に空いているパーテーションを予め用意しておく必要があります。
最後の手段としては、新規にインストールすることになります。
最低限、システムとデータのパーテーションが分離されていれば、データだけは、無事に残ります。
ただし、ファイルの共有設定やアクセス権は、すべて付け直しになりますので、手間がかかります。
また、クライアントとしてNTや2000、XPを使用している場合は、クライアント側の設定が大変になります。
これは、旧ドメインのユーザー名が新規にインストールされたドメインのユーザー名と異なって認識されることが原因です。
ドメイン名を同一にしても回避できません。Win9X系のクライアントでは、発生しない問題です。
以上は、標準の機能で行えるないようですが、サードパーティ製のツールを使用すると、もう少し、柔軟に対応できます。
例えば、次のようなものがあります。
・ ERD Commander 54000円 http://www.agtech.co.jp/products/Winternals/index.html
・ Locksmith 8800円 同上 パスワードの再設定用
・ セルフメンテナンスシステム 19800円~ http://www1.infoeddy.ne.jp/ftk/selfmnt/
では、今月は、ここまで。
皆様、お元気でお過ごし下さい。また、来月、お会いしましょう。