2015年1月のご挨拶

未年のこじつけ諺特集

初笑い 未年クイズ(2015年バージョン)

南中野パソコン教室の基本業務を2014年12月末で終了させていただきましたことを謹んでご報告申し上げます。
 ここに長年にわたるご愛顧に深謝し、厚く御礼申し上げますとともに、新年にあたりまして、皆様のご健康と益々のご発展を祈念申し上げます。
 なお、「電話相談」等一部のサービスにつきましては、それぞれの期限まで、引き続き、ご利用いただける予定です。
 詳しくは、下記をご覧くださいますようお願い申し上げます。
 https://www.tokyo-pax.com/osirase2.pdf
 さて、今年の年賀状は、『トラ・タツに続く第3弾~ 羊(ヨウ)に無理にこじつけた諺・熟語。さて、元のことわざ、熟語は何でしょう?』と題して、「羊」にからめた、ことわざ、熟語を、だじゃれ風にアレンジしてみました。2010年の寅年、2012年の辰年に続く、堂々の、いや、同々の第三弾です。
 本欄には、年賀状に記載したものも含めて、それ以外の名案、もとい、迷案も追加しています。
 なお、「羊」を「ヨウ」と読むほか、その鳴き声から「メイ」と無理に読ませるもの(「羊想(メイソウ)冗句」など)も含まれます。
 また、未年の「新解釈」は、紙面の制約のため、年賀状には記載できませんでした。
 クイズの元になりました、ことわざ、熟語とその元の意味は、下表のとおりです。元の意味は、広辞苑(岩波書店:第6版)を参考にしました。

ことわざ  解釈  元のことわざ  元の意味 
を得て食を望む 羊が手に入ると、すぐ食べたいと言う、わがまま者のこと。 隴を得て蜀を望む 一つの望みが達せられると、さらにその上が望まれること。欲望にきりがないことのたとえ。
多くして工少なし 羊がたくさんいるけど肝心の調理人が少ない、転じて、求人難の有様。 労多くして功少なし 苦労が多い割には報われない。
馬は一日にして成らず 羊や馬だって一日じゃおとなになれない、すなわち、何事も完成までには時間が必要である。 ローマは一日にして成らず 何事も多大の努力をしなければ成し遂げられない。
寄ればもんじゃのレシピ ひまな羊が三匹寄って、もんじゃ焼きのレシピを相談する、転じて、小人は、大事なことを忘れ目先の享楽にとらわれ勝ちとなるたとえ。 三人寄れば文殊の知恵 愚かな者、平凡な者も三人集まって相談すれば文殊菩薩のようなよい知恵が出るものだ。
けんか成敗 ケンカしている羊は2匹とも仕置きされる、転じて、ケンカしている両人ともに罪があること。 けんか両成敗 喧嘩した者は、その理非にかかわらず、双方ともに処罰すること。戦国時代に法制化され、江戸時代に法的には廃止されたが考え方は残った。
は市価を高める  ゆったりと育てると良い肉質の羊になる、転じて、急がば回れの意味。 洛陽の紙価を高める 著書が好評を博して盛んに売れること。
値千金  優れた羊は、千金に相当するほど高価である、転じて、優れたものを求めるには、それ相応の代償が必要であることのたとえ。 春宵(一刻)値千金 花は盛りで月はおぼろな春の夜の一刻の情趣は、千金にもかえがたい価値がある。
幹事有って銭足らず  宴会の幹事が支払いに際して、羊は持つものの、現金が足りずに困る様、転じて、今必要なものが足りないこと。 勘定合って銭足らず 勘定に間違いはないが、現金が不足する。理論と実際とが一致しないことにいう。
年老いやすく額成り難し 羊は年取ると高額では売れない、すなわち、売り時を逃さない必要がある。転じて、機を見るに敏たれ、ということ。 少年老い易く学成り難し 月日がたつのは早く、自分はまだ若いと思っていてもすぐに老人になってしまう。それに反し学問の研究はなかなか成しとげ難い。だから、寸刻を惜しんで勉強しなければならない。
病みの鉄棒 病み上がりの羊が鉄棒で体を鍛えようとする様、転じて、実力以上のことを安易に行うべきではないという戒め。 闇夜の鉄砲 闇夜に投げる小石。当たらないこと、目当てのつかないことのたとえ。
原は右に坂だろう 羊のいる平原が右上がりの坂道に成っている。ただそれだけのことがなぜか腹立たしい。 忠言耳に逆らう 忠告は、とかく気に障り、すなおには聞き入れにくいものだ。
より賞金 羊より現金という現代の羊飼いの風潮。 論より証拠 物事は議論よりも証拠によって明らかになる。
刀を上げて苦肉を切る 羊専用の包丁で他の肉を切るのは苦労する、転じて、対象にはそれに見合った道具を使うべき。 羊頭を懸けて狗肉を売る (羊の頭を看板に出しながら実際には狗(いぬ)の肉を売ることから)見かけが立派で実質がこれに伴わないこと。
飛羊からコマンド 空中から羊がコンピュータのコマンドで命令してくる。まさに青天の霹靂。 瓢箪から駒 意外な所から意外なものの現れることのたとえ。ふざけ半分の事柄が事実として実現してしまうことなどにいう。
泣き転び起き 小さい羊が転んで泣いて起きた様、転じて、かわいい子には旅をさせろに似たり。 七転び八起き 度重なる失敗にも屈せず奮起することのたとえ。また、人生の浮き沈みがはなはだしいことのたとえ。
熟語  解釈  元の熟語 元の意味
来福 一匹の羊で幸せがもたらせること、転じて、難局を打開する切り札のこと。 一陽来復 冬が去り春が来ること。転じて、悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること。
談大敵 羊が集まって無駄話に興じているとオオカミなどの天敵に襲われる恐れがある、転じて、油断大敵。 油断大敵 油断は物事の失敗の原因となるから大きな敵である。
工場 合成繊維を使った衣類を製造している工場は羊の毛を必要としない。 扶養控除 被扶養者がいる人は、税金が控除される
意衆答 羊、物言わざるといえども、飼い主、その意を代弁す。転じて、他人の意思を忖度すること。 用意周到 用意が十分にととのって手抜かりのないこと。
全戸 全ての家々に羊が行き渡っている、転じて、民衆が豊かな様をいう。 前途洋々 将来が、明るく希望に満ちて広がっているさま。
蒙古霧 モンゴルの平原は広いので遠くの羊が霧にかすんでよく見えない、転じて、全貌が見えない様子。 門答無用 論議をしても何の利益もないこと。議論の必要はないこと。
名無尽 羊が多くいるので、その名には、限りがない、転じて、多数あるという意味。 有名無実 名ばかりで、実質の伴わないこと。評判と実際とが違っていること。
紙淡麗 羊皮紙は美しい。
(犬のお父さん曰く)「羊皮紙と楊貴妃、似ている。つまり、羊紙淡麗と容姿端麗じゃから」
容姿端麗 顔だちや体つきが整っていて美しいさま。
会福 迷子の羊が飼い主に巡り会う幸せ。禍を転じて福となすの意味。(本当に幸せなのか?) 名誉回復 評判を取り戻すこと。
和献 和食に羊肉を使う、転じて、従来のしきたりにとらわれずに自由にアイデアを練ること。 和魂洋才 (明治以降、「和魂漢才」をもじってできた語)
日本固有の精神と西洋の学問。日本固有の精神を以て西洋の学問・知識を学び取ること。
綿福配 綿羊が福を配って回る。クリスマスのサンタクロースみたいなものかな。 面従腹背 表面は服従するように見せかけて、内心では反抗すること。
賀独唱 羊さんがお正月の歌を独唱する様。周りのことを考えない自己満足に近い。 唯我独尊 世の中で自分一人だけがすぐれているとすること。ひとりよがり。
即歳 羊も1年経てば1歳年をとるのは他の生き物と同じ、生命の真理。 一病息災  持病が一つくらいある方が、無病の人よりも健康に注意し、かえって長生きできるということ。
(メイ)古老 羊は、年を経ると岩のように堅くなる。また、そのような羊のこと。 頑迷固陋 自分の考えや古い習慣にかたくなに執着し、新しい時代に合った判断ができないこと。
小心小(メイ) 幼い羊は、びくびくしている小心者。小心者のこと。 正真正銘 全くうそいつわりのないこと。本物であること。
接待必(メイ) 大切な人を接待するのには、羊が必須アイテムな国の合い言葉、転じて、必要不可欠のもの。 絶体絶命 体も命も極まるほどの、とうていのがれられない困難な場合・立場にあること。
(メイ)驚止水 羊が水たまりに驚いて立ち止まる様子。
一寸先は闇の意味。
明鏡止水 (くもりのない鏡と静かな水との意から)
邪念がなく、静かに澄んだ心境。
(メイ)走急咳 羊でも走り出すと急に咳込むことがある。 
猿も木から落ちるに似たり。
名所旧跡 景色や建造物、歴史的事件が起こったことなどで有名な場所。
一騎 1頭の馬は、千頭の羊に等しいほど優れている、転じて、他に類を見ないほどすばらしい者。 一騎当千 1騎で千人の敵を相手にすることができるほど強いこと。
(メイ)総歌 四方の羊がみな同じ歌を歌う、転じて、周囲がみな賛成者ばかりの様子。一見のどかで平和であるが、裸の王様にならぬように注意が必要。
四面楚歌 (楚の項羽が垓下(がいか)で漢の劉邦の軍に囲まれた時、夜更けて四面の漢軍中から盛んに楚国の歌が起こるのを聞いて、楚の民がすべて漢に降ったかと、驚き嘆いたという故事から)
たすけがなく孤立すること。周囲がみな敵や反対者ばかりであること。
(メイ)想冗句 羊が冗談を考えている様子。
拙稿もまさにこれに似たり。
明窓浄机(几) 明るいまどと清らかな机。転じて、明るく清らかな書斎。
(メイ)走国壊 国土が滅ぶほど、羊が元気に走り回るさま。 迷走国会 空転する国会の有様。(今年がこんな年になりませんように!)

おまけ1 (初笑い 辰年クイズ(2012年バージョン))

2012年の年賀状に使いました、『ことわざ・熟語こじつけ大特集 第1弾』、虎・寅にからめた「ことわざ・熟語」。
うそと本当のことわざ・熟語との対照表です。(再掲です。(当時のページはこちらです))

ことわざ  解釈  元のことわざ  元の意味 
火口を逃れて宮に入る 危険な火口を逃れて龍王の住む龍宮に入ること。
転じて、難を脱して幸を得ること。禍を転じて福となすとも言う
虎口を逃れて龍穴に入る 一つの難を逃れてさらに他の難儀にあうことのたとえ。
一難去ってまた一難ともいう。
に蜘蛛を捕らえさせるがごとし 大きな龍に苦労して小さな蜘蛛を捕えせること。
転じて、適材適所の意。鶏を割くに牛刀とも。
竜の雲を得るがごとし 竜が雲を得て天に昇るように、英雄・豪傑などが機会を得て盛んに活躍するようす。
財布は々仕上げをご覧じろ 財布に沢山沢山の龍を刺繍しているところなの。
仕上がりを楽しみにしていて下さいね。
細工は流々仕上げをご覧じろ 十分工夫をこらしてあるから,心配せずに仕上がりを待って,それから批判してくれ。
熟語  解釈  元の熟語 元の意味
虎挨拶 ライバルの龍と虎も会うと必ず挨拶を交わす。
和をもって貴しとする様は人も見習いたいもの
竜虎相撲(う)つ 実力の伯仲した強豪同士が相対して戦う。
笛吹 龍がラッパを吹きながら空を行く様子。転じて、宇宙を飛ぶ通信衛星の異称。 不易流行 芭蕉の唱えた用語。不易は詩の基本である永遠性。流行はその時々の新風の体。共に風雅の誠から出るものであるから、根元においては一つであること。
頭足袋 龍の頭の模様の付いた足袋。
辰年限定の人気商品だよ!
竜頭蛇尾 頭は竜で尾は蛇の意。最初のすばらしい勢いが最後は全くなくなること。
出だしはすばらしいが、終りはつまらないこと。
一巨 一匹の巨大な龍が獲物を独り占め。
龍の世界も格差是正が課題とか。
一挙両得 一つの事をして二つの利益を収めること。
一石二鳥ともいう。
言飛語 龍の言葉は宙を飛ぶように速い。
転じて、電子メールやツイッターを指す。
流言飛語 世の中で言いふらされる確証のないうわさ話。
根拠のない扇動的な宣伝。デマ。
行遅れ 一匹の龍が群れに遅れて飛んでいる様子。
転じて、速い龍も時には遅れることもある。
流行後れ 世間で流行った時期にはずれていること。
貧乏 貴い龍は案外貧乏である、転じて、
気高い人は金銭に淡泊であるという意味。
器用貧乏 器用なために一事に徹することができず、結局、大成しないこと
天性 我がままな龍の性質は生まれつきである。
転じて、人の本性はなかなか変わらない。
画竜点睛(がりょうてんせい) 古代中国の画家(張)が寺の壁画に竜を描いて、その睛(ひとみ)を書きこんだところ、たちまち風雲生じて竜は天に上ったという故事から、事物の眼目となるところ。物事を立派に完成させるための最後の仕上げ。また、わずかなことで、全体がひきたつたとえ。

おまけ2 (初笑い 寅年クイズ(2010年バージョン))

2010年の年賀状に使いました、『ことわざ・熟語こじつけ大特集 第1弾』、虎・寅にからめた「ことわざ・熟語」。
うそと本当のことわざ・熟語との対照表です。(再々掲です。(当時のページはこちらです))

ことわざ  解釈  元のことわざ  元の意味 
小穴に入らずんば児を得ず 小さな穴から入って虎の子を得る。転じて、困難を経ずして大利は得られない 虎穴に入らずんば虎児を得ず 虎の住んでいる穴には入るような危険を冒さなければ、大成功は得られないこと 
は千里行って千里帰る フーテンの寅さんは、遠くへ旅しても常に柴又に帰る。転じて、親は子を思う故に早く帰る 虎は千里往って千里還る 虎は一日で千里の道を往復することができること。勢いの盛んな様子や子を思う親の気持ちの強いこと 
の狸の皮算よ! 虎が今年捕る予定の狸の皮を数えている。
転じて、まだ入手しないものを勘定に入れること
取らぬ狸の皮算用 まだ捕らえていない狸の皮の商いを考えること。
手に入るかどうかわからないものを当てにして計画を立てること
なき里の子守 虎のいない里では子守でさえ安心して一人前の仕事ができる。転じて、優れた人のいないところでは平凡な人でも重用される  鳥なき里の蝙蝠(こうもり) 優れた人や強い人のいない所で、つまらない人がいばること
陰矢のごとし 虎は速いので、まるで矢のようである、転じて、月日の経つのは速い様を云う 光陰矢のごとし 年月のたつのが早いこと
立つ後を汚さず 虎は獲物を平らげた後に後をきれいにして帰って行く、転じて、人の進退の潔い意 立つ鳥跡を濁さず 立ち去る者は、あとが見苦しくないようにすべきであること。引き際の潔いこと
熟語  解釈  元の熟語 元の意味
里夢中 虎がいる里は危険なので、夢中で駆け抜ける様子 五里霧中 方向を失うこと。物事の判断がつかなくて、どうしていいか迷うこと。
軍奮闘 虎は一頭でも勇敢に戦う。転じて、優れた人は他の人の助けがなくても立派に努める様子 孤軍奮闘 援軍もなく孤立した中でよく戦うこと。
また、だれの援助も受けずに一人で努力すること 
小大地 虎は大きいといえども大地は更に大きい。すなわち、上には上がある意 後生大事 後生とは、来世のことで、来世を大切にすること。
とても大切なものとすること。大事にすること 
頭試問 虎の目の前で試験を受けるような厳しい試験 口頭試問 試験官の質問に対し、口頭で答えさせる試験
無用 虎に人が問うても満足な答えが得られない、転じて、無駄なことを聞くこと 問答無用 いろいろと議論してもなんの益もないこと。また、もはや議論する必要のないこと 
立無縁 虎は立って歩くことに縁がない。転じて、相手に無理な相談すること 孤立無援 仲間もいなくて、援助する人がいないこと 
大孟宗 虎には大きな孟宗竹が似合う。転じて、ものには、それにふさわしい相手がある 誇大妄想 自分の能力や境遇を過大に評価したり、考えたことを本当のように思い込んだりすること 

終わりにあたって

 今回もご覧いただき、ありがとうございました。
    では、次回も、また、本欄で元気にお会いできますことを願っています。

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