会員の皆様へ (2005年1月のご挨拶)

マルチ御用聞き

初雪

 昨年は、暖い日が続いたせいか庭の水仙が早くも咲き始めていました。ところが、大晦日にこの冬2回目の雪が降り、水仙の花も湿雪に埋もれました。
 初雪や水仙の葉の撓むまで ・・ 芭蕉
 元日は、うってかわって晴れ。今年こそは、良いことがありますようにと、朝日に願いを託す気持ちになります。
 さて、昨年末は、私事にて皆様にご不便をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げます。
 新年は、1月12日より開講する予定です。よろしくお願い申し上げます。

人口が減少へ

 日本の高齢化と少子化の勢いはとどまることを知らずに今年は、人口が初めて下降に向かうとの報道がなされています。
高齢化と少子化との間には本来、因果関係は、ないはずですが、たまたま、日本では、両者がセットで訪れてしまっているという現実が問題なのでしょう。
 しかし、ピンチの裏にチャンス有り。高齢化・少子化のマイナス面ばかりを嘆いていても始まりません。
 以下では、この点について、少し考えてみましょう。

高齢化・少子化はチャンス

 人口の高齢化・少子化を利用するには、どんな方法があるでしょう。それは、高齢者のハンディキャップを考えてみれば、分かります。
 高齢者は、若者・中年者に比較して次のようなハンディを持っています。
 ・足が遅い、不自由
 ・手先が不自由
 ・健康が不安
 ・新しいことを理解したり記憶する能力が衰える

 すなわち、体と脳の衰えです。もちろん、個人差は、ありますが、全体的には、このような傾向を持つようになります。
 これらを悪用しているのがご存じの「振り込め詐欺」等の犯罪です。
 ビジネスとしてこのような詐欺行為は、論外ですが、犯罪者は、高齢化の問題を突いてきていることは、確かです。
更に世帯あたりの人数が減っていることがこれに輪をかけています。いわゆる高齢者だけの家庭の出現です。
 上述の高齢者のハンデを補うべき若者が家庭にいなくなっています。誰かが介助する必要が出てくるということです。
 しかし、ここでは、介護という大きなテーマは、省略しましょう。
 介護までは、必要ないけれど自分たちだけでは、出来ない、あるいは、面倒だという高齢者に対象に絞ってみます。
 すると代行サービスという必要性が浮かび上がります。

御用聞き

 私たちが子供の頃は、夕方になるとラッパを吹いて豆腐屋さんが売りに来ました。あるいは、クリーニング屋さんや酒屋さんがご用聞きに来ました。
 最近でもなくなったわけではないものの、ほとんど、このような御用聞きは、姿を消してしまっています。
 再建が決まったダイエーも宅配などのサービスを充実させるとのニュースがありましたように最近のトレンドは、宅配などの代行サービスだと思います。
 このように書きますと弁当やピザ・寿司などの宅配は、前からあるじゃないかと言われそうですね。これまでの宅配は、毎日、利用してもらうというねらいはありませんし、店舗販売を省略して経費削減という意味もありました。
 これからの御用聞きは、そのサービスが必要で、しかも、ほんどそれが毎日だという点で違います。
 我が家でも宅配弁当を利用することがあります。昼と夜に1日2回来ます。毎日取る方も大勢いらっしゃるようです。
 しかし、弁当屋さんには、弁当だけしか注文できません。牛乳やパンを頼むことも出来ません。

御用聞きから「マルチ御用聞き」へ

 そこで、本年のテーマは、「マルチ御用聞き」です。マルチ商法とは関係ないですよ。
 マルチ御用聞きとは、わたしの造語です。Googleでも見つかりません。
便利屋と似ていないこともありませんが、便利屋ほど間口が広くない代わりに原則として毎日来ます。
 ・利用者は、簡単な契約(申し込み)が必要
 ・利用者は、購入金額プラス低額な月額料金を支払うだけでよい
 ・自宅に毎日のように来て注文を受け、商品を配達する
 ・FAXやインターネットの利用も可能だが対面ビジネスが高齢者に安心感を生む点を忘れないこと
 ・高齢者が元気かどうかを確認する
 等のサービスを行います。

すぐにもマルチご用聞き

 宅配便、新聞配達、牛乳配達、前述の弁当屋さんなどは、すぐにも「マルチ御用聞き」になれるわけです。
問題は、商品アイテム数と仕入れ、それに納期でしょう。あとは、人と信用です。
 信用は、地元の顔なじみの商店が始めるか、あるいは、大手企業のブランドか。
 そのうち、「マルチ御用聞きサービスの○○○」というテレビCMが流れたり、「宅は、△△ですの。やっぱりサービスが違うわ」
などという奥様方の会話が交わされるようになるでしょう。

終わりにあたって

では、今月は、ここまで。
 今後も時間ができましたらば、随時、更新していきたいと思います。
皆様、お元気でお過ごし下さい。

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