会員の皆様へ(2006年8月のご挨拶)

音楽や動画の再生と保存

目次

 コウモリ
 CDからHDへ
 カセットやCDからHDへ
 音楽CDのファイル形式
 音楽データのファイル形式
 パソコンでの音楽データの扱い(MIDI形式を除く)
 DVDビデオのファイル形式
 DVDの媒体
 動画データのファイル形式
 ビデオコーデックの確認
 DVDビデオのコピープロテクト
 VHSからビデオファイルへ
 終わりにあたって
 DVDのコピーについての補足

コウモリ

今年の東京は、平年より気温が低い日が続くかと思えば、一転して高い日が来るというように変幻めまぐるしく、昨年とは、だいぶん違った夏となっています。
 みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。
 ところで、毎年、夏の夕暮れ時になると拙宅の隣の小学校の庭(花壇や畑になっていて緑が多く、真ん中に小さな池があります)の上空にコウモリが数匹現れます。
 こんな都会にコウモリなんているのかしら、と思うのですが、私が子供の頃からずーとこうなのです。
 だいぶ前に小学校の古い木造校舎が鉄筋コンクリート造りに変り、コウモリの居る場所がなくなったのではないかと、心配していましたが、依然として、数が多くなるわけでもなく、いなくなってしまうわけでもなく、数匹が毎夜、乱舞します。おそらくは、蚊などの小さな虫を空中で捕らえているのでしょう。
 Webで調べると「アブラコウモリ」(別名イエコウモリ)という種類のようです。結構、都会の中で暮らしているんですね。
 近所でも知っている方は少ないようです。こんなことを知っていても別に自慢にも何にもなりませんが、ひそかに得をした気分です。
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CDからHDへ

カセットからCDを作成」という話題で2003/2のご挨拶に掲載し、2003/9の「オープンソースとボランティア」の中でもこのことに触れています。
 後者の中では、「・・25年間、じっと、聴かれるを待っていたテープが本当に愛おしく思えるのでした。
 CDは、今後、25年、その声を保存してくれるのでしょうか。
 25年後に確かめてみたいものです。もっとも、CDドライブ(と私)が生き残っていればですが。」と書きました。
 ところが、音楽CDは、レンタルショップから借りたCDの複製に加えて、iTunesに代表される音楽ダウンロードサービスにも押されて、年々、その売り上げは、低下しています。
 また、再生用にiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーや携帯電話がその機能を持つようになってきました。
 更にUSBメモリーの大容量化により、USBメモリーなどの容量がCDを凌駕するようになりつつあります。
 ソフトウェアの販売でもパッケージ内のCDからDVDに変わったり、インターネットからのダウンロード販売がブロードバンド化と低価格を追い風により増えたりと、CDが必ずしもソフトウェア販売においても必須のものではなくなってきています。
 こうなってくると果たして25年後はおろか数年後には、CDがなくならないまでもCDドライブが少なくなってくるのではないかと思えます。
 「カセットからCDを作成」に書いたようにCDに保存しておけば、安心、とは言えなくなってきたようです。
 では、どうしたらいいでしょうか?
 そこで、私は、Windows上の標準形式であるWAV形式で音楽データをハードディスクに保存するように変更しつつあります。
 記録媒体は変遷してもファイル形式は、あまり大きく変化しません。
 仮に変化しても新しい形式に変換する変換ソフトが入手できるでしょう。
 ただ、WAVファイルは、1曲あたり30~40MBとなりますので1000曲で30GB~40GBが必要となります。
 圧縮形式であるMP3やWMAなどで保存すれば、サイズは、10分の1~20分の1に少なくなりますが、音質は、どうしても劣化(私が聞き分けられるかどうかは別にして)してしまいます。
 せっかくデジタルデータとして保存するのですから、良質のまま保存しておいて、たとえば、デジタルオーディオプレーヤーに転送する際に圧縮して書き出す方が望ましいでしょう。
 このため、私は、ハードディスク(HD)に音楽データを記録する方法にあらため、その作業を少しずつ始めていて、現在、約1000曲近くになっています。
 それで「CDからHDへ」というこの節のタイトルになりました。
 ととこまで書いてきたところ、たまたま、政府が音楽データのデータベース化に乗り出すというニュースを知りました。
 すなわち、日経新聞の2006/8/18付けの記事では、「政府・与党は文化的・歴史的に価値の高い伝統芸能の演奏や歌謡曲といった『音楽・音声コンテンツ(情報の内容)』を電子化して保存する民間の取り組みを支援する方針を固めた。(中略) コンテンツの保存を巡っては、国立国会図書館が書籍などのデジタル保存に着手。映画フィルムは東京国立近代美術館フィルムセンターがデータベース化している。音楽分野は取り組みが遅れていた。」そうです。
 なるほど。
 「新星堂」などのショップで検索しても入手不能というのが結構ありますが、そういうものこそ、インターネットでダウンロード販売すれば、いいのにって、思っていました。
 デジタル化が遅れているのですね。
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カセットやCDからHDへ

カセットテープの場合は、前述の記事にありますように、たとえば、DigiOnSound(デジオン)などでアナログデータを録音作業を通してデジタルデータに変換し、WAVファイルとしてHDに書き出すわけです。
 前述の「CDを作成」では、書き出したファイルを適宜まとめて、CDに書き出す(音楽CDの作成)作業が、その後、必要になりますが、「HDへ」の場合は、CDを作らずに済むのとCD-Rの費用が軽減できます。
 媒体として音楽CD(デジタルデータ)がある場合は、更に作業が簡単となります。この場合、たとえば、ウインドウズメディアプレーヤー(WMP)やあるいは「午後のこーだ」のようなリッピングソフトを使用してパソコンに直ちに取り込むことができます。ただし、曲名(ファイル名)は、通常、手入力となりますが。
 保存する際は、アーティスト名のフォルダを作成し、その中にアルバム名のサブフォルダを作成しその中に曲名をファイル名として保存するようにしています。
 このようにすれば、同一アーティストの同一曲でもアルバムが異なれば、重複しないで済みます。
 この方法は、iTunesなどが曲を保存する際の方法を真似したものですが、自然な方法と言えるでしょう。
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音楽CDのファイル形式

普通の音楽CDをパソコンで再生せずに、マイコンピュータで開いて見るとファイルの拡張子がcdaという見慣れないものが並んでいますね。
 そのサイズも44バイトと極めて小さいです。
 これをダブルクリックするなどして開くと音楽がWMPなどのプレーヤーソフトで再生されます。
 しかし、cdaファイルをエクスプローラなどでパソコンにコピーしてもWAVファイルにはなりません。
 開いてもエラーには、なりませんが、音楽は再生できません。
 これは、音楽CD内のデータは、ハードディデスク内のデータのようにランダムに呼び出して使用するのではなく、曲の進行順に読み出して再生すれば、よいため、この44バイトのデータに、どのトラックにどんな長さで記録されているかなどの索引情報のみが書かれているからです。
 WMPやラジカセなどの通常の再生では、その情報を基に実際のデータを読み出すわけです。
 従って、パソコン内のWAV形式のファイルをWAV形式のままのデータとしてCD-Rに書き出してもラジカセでは、再生できないのです。
 そのため、ラジカセなどで再生したいCD(通常は、そうですが)を作る際は、WMPやCD書き込みソフト(B's Recorderなど)を使用して、「音楽CDの作成」という趣旨の命令を実行し、この特別の形式(CD-DA形式)でCD-RまたはCD-RWに書き出す必要があるわけです。
 これらのCD-DA形式の詳細は、レッドブックという仕様書に規定されています。
 なお、レッドブックとは、「IT用語辞典」(http://e-words.jp/)によれば、「オーディオCD(CD-DA)の仕様書。サンプリングレートやチャンネル数、収録できる周波数の範囲などを規定しているほか、ディスクの物理的な仕様や信号の記述方式など、オーディオCDに限らず、全てのCDに適用される仕様も数多く含んでいる。(中略) Red Bookでもデータエラー訂正機能としてCIRCが用意されているが、CIRCでエラー訂正できなかった場合は周囲のデータを参考に補完するといった音楽独特の仕様となっている。ちなみに、Red Bookとの呼び名は、仕様書が赤色の表紙をしていたことに由来する。」とあります。
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音楽データのファイル形式

音楽データの主なファイル形式をまとめてみました。デジオンでの扱い(参考)は、 「DigiOnSound 4 Express」を元にしました。

ファイル形式 フォーマット サブタイプ 特徴 パソコン その他の再生機器 デジオンでの扱い
CD-DA   16ビット、441KHz、ステレオ 音楽CD固有 読み込み、書き出し
WAV PCM(CD同等)
IMA ADPCM
Microsoft ADPCM
CCITT A-law
CCITT u-law
16ビット、441KHz、ステレオ
4ビット、44KHz、ステレオ
4ビット、44KHz、ステレオ
8ビット、44KHz、ステレオ
8ビット、44KHz、ステレオ
Windowsの標準形式
非可逆圧縮
非可逆圧縮
非可逆圧縮
非可逆圧縮
× 同上
MP3 固定ビットレート
可変ビットレート
128Kbps、44KHz、ステレオなど
Good Compression mp3Proなど
MPEGのオーディオ部分の
規定に基づくもの
非可逆圧縮
MPEG-1 Audio Layer3
MP3プレーヤーなど 同上
WMA 非可逆
可逆(ロスレス)
128Kbps、44KHz、ステレオなど
WMP9より可能(サイズは大きい)
WMPでサポートされる形式
非可逆圧縮
Windows Media Audio
DRM(著作権保護)も可能
デジタルオーディオ
プレーヤーなど
同上
AIFF PCM 16ビット、44KHz、ステレオ Macの形式   同上
m4p AAC 最大96KHz、48チャンネル 非可逆圧縮
MP3より圧縮率が高い
DRM(著作権保護)
Quick Time Player iPod ×

 
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パソコンでの音楽データの扱い(MIDI形式を除く)

操作 使用機器 備考
カセットから録音 ラジカセとデジオンなど アナログデータをデジタルデータに変換
音楽CDから取り込み WMP
午後のこーだなど
リッピングという
インターネットからダウンロードして購入 iTunes
WMP10
m4p形式 iTunesサイト
WMA(DRM) Music Dropサイトなど
再生 iTunes(Quick Time Player)
WMPなど
m4p形式のもの
その他のもの
WAVファイルの編集 デジオンなど 波形の編集や合成
WAV形式以外でも読み込みできるものは編集可能
音楽CDの作成 iTunes
WMP
デジオン
B's Recorderなど
CD-DA形式で書き出す
WAV形式から他形式に変換 WMP
デジオン
CD2WAVE32など
WMA形式
MP3など
MP3など
デジタルオーディオプレーヤーへ書き出し iTunes
WMP
デジオン
エクスプローラ
iPod
その他のデジタルオーディオプレーヤー

 
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DVDビデオのファイル形式

音楽CDと同じくDVDビデオをパソコンで見てみるとCDよりも複雑な構造をしていることが分かります。
 VIDEO_TSというフォルダがあります。この中にIFOという拡張子のファイルがメニューやディスクの構造を記載したものです。
 そして、VOBという拡張子のものがビデオファイルの実体で、MPEG-2規格により圧縮されています。
 ビデオCDなどで使用されているMPEG-1のファイルは、Windowsに標準のコーデック(後述)があるので、他のソフトが入っていないパソコンのWMPでも再生できますが、MPEG-2規格のVOBファイルは、WMPで再生できないことがあります。
 しかし、「WinDVD」や「Power DVD」のようなDVD再生ソフトをインストールした後は、WMPでも再生できるようになることがあります。
 これは、コーデックがインストールされるからです。
 なお、コピープロテクトがかかっていても、DVDビデオのVOBファイルは、エクスプローラなどでパソコンにコピーすることはできますが、再生すると真っ暗な画面が現れるだけです。
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DVDの媒体

以前、DVDは、「デジタルビデオディスク」の略だったのですが、ビデオファイル以外のデータを記録する目的でも使われるため、現在では、Digital Versatile(多目的) Discの略とされています。
 CDの種類がCD-ROM(読み込み専用)、CD-R(追記のみ)、CD-RW(追記、書き換え)と3種類であるのに対して、DVDは、その種類が6種類にも増えてしまいました。これを下図にまとめました。
 なお、次世代DVD規格は、ブルーレイ(1層式 25GB、2層式 50GB)とHD DVD(1層式 15GB、2層式 30GB)とが開発されており、互いに対立しています。次世代DVDも2つの規格が共存しそうな情勢です。 

媒体の種類 名称 DVD-Videoとの互換性 特徴 注意点
Read Only DVD-Video   片面1層式 容量 約4.5GB
両面1層式 容量 約8.5GB
片面2層式 容量 約9.45GB
両面2層式 容量 約17GB
映画などは、2層式が多い。
両面式は、片面式の約2倍の容量があるが、両面式は少ない。
Recordable
追記専用
DVD-R 互換性が非常に高く、普及率も高い。 書き込み速度が速い
互換性が高く、配布にも適している
メディアの単価(100円)が安く、入手しやすい
書き換えができない
片面1層式と2層式(DLと記載)がある。
2層式に書き込むためにはは2層式に対応するドライブが必要
DVD+R パソコンでの普及が進んでいる新しい規格。
DVD-Rとほぼ同じ機能を持ち互換性も高い。
書き込み速度が速い
互換性が高く、配布にも適している
メディアの単価(150円)が安い
書き換えができない。
片面1層式と2層式(DLと記載)がある。
2層式に書き込むためにはは2層式に対応するドライブが必要
ReWritable
書換え可能
DVD-RAM 映像の編集に向いている。 10万回程度書き換えができる
家庭用DVDレコーダ(DVD-RAM対応機種)との連携が簡単
メディアの単価(500円)が高い
メディアの価格が高め。
DVD-RAM対応以外のDVDプレーヤーとの互換性は低い。
DVD-RW 家庭用DVDプレーヤとの再生互換性も高く、約1,000回の書き換えができる。
ただし、追記すると互換性が下がる。
書き込みと書き換えができる
メディアの単価(400円)が高い
家庭用DVDプレーヤとの再生互換性が比較的高い
書き換えの速度が遅い。
追記をすると互換性が低下する。
DVD+RW パソコンでの普及が進んでいる新しい規格。
書き込み速度が速く、書き換えも可能。
追記をしても互換性が損なわれにくい。
書き込みと書き換えができる
DVDマルチプラスドライブとの組み合わせで高速書き込みが可能
メディアの単価(300円)
DVDプレーヤーの対応に注意

 
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動画データのファイル形式

動画は、音楽データよりも、形式や取り扱いが、より複雑です。
それは、動画が音楽に比べても、そのままでは、ディスクサイズが極めて大きくなるために何らかの圧縮をしないと取り扱いが不便なためです。
動画のWindowsにおける伝統的な形式は、AVI形式です。これは、Windows 3.1の時に規定されたものです。
 ただ、AVI形式は、特定の圧縮形式(コーデック)のためのものではなく、多種のコーデックを包含できるため、拡張子がAVIであってもコーデックが当該パソコンで解凍(復号化)できないと、WMPなどの再生ソフトで再生できないものがある点です。
 このように動画の圧縮形式をコーデックと呼んでいますが(符号化(圧縮):エンコード、復号化(解凍):デコードから作られた造語)、パソコン内にデコードのためdllファイルがないと再生できないのです。この場合、WMPなどでは、「コーデックが見つからない」というエラーが表示されます。
 コーデックが見つからない場合、WMPでは、インターネットから自動的にコーデックをダウンロードしようとしますが、ダウンロードできない場合もあり、その際は、エラーが表示されることも動画の扱いをわかりにくくしています。
 また、その他の形式には、MacのQuick Time形式(mov形式)やMPEG形式というファイル形式があります。
 このように動画は、Windowsの通常のファイルのように拡張子だけでは、作成したアプリケーションを決定できず、どのプログラムで開いたらよいかという情報が不足しているわけです。
 もっとも、WordやExcelや一太郎などのファイルでもバージョンの違いは、拡張子だけでは、判別できないこともありますので、動画ファイルの拡張子の付け方だけが問題なわけではありませんが、わかりにくくなっていることは、確かです。
 これらを簡単にまとめると下図のように整理できます。(日経WinPC 2003/6を参考:若干、古い可能性があります)

ファイル形式
(外部形式)
コーデック
(内部形式)
備考
AVI Cinepak Codec by Radius Inc.
Microsoft MPEG-4 Video Codec
DivX
Xvid
AVIは、Windows3.1から使われている標準形式
Cinepakは、初期のWindowsでよく使われたコーデック
Divxなどのコーデックは別途、入手する必要がある。
Xvidは、高画質、低容量。再生のためだけであれば、
フリーのコーデックが公開されているので、これを使用
すればよい。
MPEG-1 Microsoft Video 1 MPEG-1は、ビデオCDの標準規格
ビデオCDに使われている。
Windowsにコーデックが標準で組み込まれている。
MPEG-2   MPEG-2は、DVDビデオの標準規格。
DVD視聴ソフト等のインストール等により他のソフトでも
利用可能になることがある。
MPEG-4   MPEG-4は、ストリーミングなどの帯域の狭い場合の映像用
Quick Time for Windows Cinepak
IndeoR video 5.10
MPEG-4 Video
Motion JPEG


Mac標準のビデオ形式をWindowsでも利用できるようにしたもの。
デジカメの動画として使われていることが多い。
WMV ISO MPEG-4 Video
WMV 7
WMV 8
WMV 9
現在、マイクロソフトがAVIの後継とし、主流となっている方式
WMPで再生可能
Real Video Real Video G2
Real Video 8
Real Video 9
リアルネットワークス社の標準形式
ストリーミングに適している
再生には、リアルプレーヤーが必要

 
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ビデオコーデックの確認

パソコンのコーデックの確認は、システム情報やCL Windowsなどにより知ることができます。
 ただ、Power DVDなどが自前のフォルダに持っているコーデックなどは、この中に現れません。
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DVDビデオのコピープロテクト

CDがWMPなどで容易にパソコンに取り込めるのに対し、DVDビデオは、安易な取り込みを許さないものがほとんどです。
そのコピープロテクトの方法の主なものは、次のとおりです。
1.CSS(Content Scrambling System)
 前述のようにそのままコピーしたのでは、暗号化されているため画面が真っ黒になったりするのは、このプロテクトのためです。
2.CPPM(Content Protection for Prerecorded Media)
 DRM(著作権保護)のためCSSを高度化したようなものとのこと。再生専用のメディア(Prerecorded Media)用。
 市販のDVDビデオなどのコピープロテクトに使用されます。
3.CPRM(Content Protection for Recordable Media)
 記録可能なメディア(Recordable Media)用に開発されたもの。
 デジタル放送を録画した場合などにコピープロテクトをかける目的です。
4.DVDMAGIC
 低価格で販売したDVDを一定期間に限り視聴できるようにするもの。だいたい、1枚600円前後で販売されているらしい。パソコンでなくてもDVDプレーヤーでも利用できる。最近は、あまり出回っていないようです。
5.ARccOS
 安易なリッピングを防止するためにソニーが開発した強力なコピープロテクト。わざと不良セクタをメディア内に設けている。
6.RipGuard
 マクロビジョンが開発したコピープロテクト技術。
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VHSからビデオファイルへ

カセットテープからCDやHDに保存するのに対応する作業としては、ビデオカセットからデジタル化という作業が対応します。
 パソコン側にビデオキャプチャーボードはないが、デジタルビデオカメラは持っている場合は、次のように行うことになります。
1.VHSテープをビデオレコーダーに入れて、レコーダーの出力端子とデジタルビデオカメラの入力端子を接続する。
2.レコーダーで再生しつつ接続したビデオカメラでDVテープなどに録画する(録画のためには、実時間が必要)。
3.デジタルビデオカメラとパソコンとをIEEE1394ケーブルなどで接続し、ビデオ編集ソフト、たとえば、ビデオスタジオなどでキャプチャする。
 キャプチャのためには、1時間あたり40GB程度のディスク容量が必要となります。
4.必要に応じてビデオスタジオなどの編集ソフトで編集する。
5.ビデオスタジオなどでレンダリング(MPEG-2化)する。サイズは、約10分の1になります。
6.同じくビデオスタジオなどからDVDビデオ用に書き出す。
 なお、音楽CDと同様にパソコンで再生するだけであれば、5のMPEG-2化したファイルを単にDVDにデータとして保存するだけでもよいのですが、DVDプレーヤーで再生するためには、5の作業が必要になります。
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終わりにあたって

 動画の部分は、不十分な内容ですが、今回はここまでにしておきます。
 では、皆様、まだまだ、暑い日が続きますが、お元気でお過ごし下さい。
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DVDのコピーについての補足

本項の目的ではありませんが、DVDのコピーについて、触れておきましょう。
 コピープロテクトのかかっているDVDのコピー行為は、通常のCD(コピープロテクトがかかっていないもの)の場合と異なり、「違法」ということになっています。
 具体的には、「著作権法」では、「コピーコントロール」を保護しています。コピーコントロールとは、「複製禁止」や「コピー回数の制限」のための技術であり、著作権法では、この技術も保護しています。
 一方、「不正競争防止法」では、「コピーコントロール」に加えて「アクセスコントロール」(視聴の制限技術)についても保護していて、これにより、コピープロテクトのかかっているDVDやかかっていないDVDであっても、私的用途以外の販売行為などが禁止されているのです。
 では、私的利用のためのコピーについては、どうか、ということですが、コピープロテクトのかかっていないDVDについては、差し支えないようですが、プロテクトされているDVDについては、そのプロテクトを解除すること自体が違法となるようです。
 著作権については、下記に掲げる多くの関係団体があります。これらのホームページにて、上記の問題などを解説していますので、参考にしてください。
・日本音楽著作権協会(JASRAC)・・http://www.jasrac.or.jp/
・(社)コンピュータ著作権協会(ACCS)・・http://www2.accsjp.or.jp/
・学術著作権協会(JAACC)・・http://www.jaacc.jp/
・日本国際映画著作権協会(JIMCA)・・http://www.jimca.co.jp/
・日本出版著作権協会(JPCA)・・http://www.e-jpca.com/
・日本写真著作権協会(JPCA)・・http://www.jpca.gr.jp/
・日本ビジュアル著作権協会(JVCA)・・http://www.jvca.gr.jp/
・日本映像ソフト協会(JVA)・・http://www.jva-net.or.jp/
・(社)日本レコート協会(RIA)・・http://www.riaj.or.jp/
・(社)著作権情報センター(CRIC)・・http://www.cric.or.jp/
 特に、このなかで、今回のDVDのコピー問題も含めて、詳しいものは、最後に掲げた「(社)著作権情報センター(CRIC)」のページです。
 有益なQ&Aがあります。
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