笑い話

更新日：2016/2/2

どこでもマスク

これまでに「今月のご挨拶」に掲載してきました「笑い話」を独立させたものです。
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その1　「関取もマスク」
　「マスクをしている人が多くなりましたな」
　「国技館でもマスクをしてるのをテレビで見ましたわ」
　「へー　お相撲さんがマスクを？」
　「ええ。朝青○は、青マスクをしていましたわ」
　「さすがに、横綱。アメリカから取り寄せたんですな。でも、白○さんは、やっぱり白マスクでしょ。
　しかし、相撲取るのは、大変ですね。息が苦しそうで」
　「そういうときは、水入りでしょ」
　「両者、マスクを外して深呼吸をしております、なんて」

その2　「奈良でもマスク」
　「えー。ということで、お寺さんでもマスクをしてください」
　「修学旅行生に感染が広がると大変ですからね」
　「・・ということで、我が寺でも、今日から皆、マスクをするように。よいな」
　「あの。和尚様」
　「なんじゃ、珍念」
　「大仏様のマスクは、どうしましょう？」

その3　「京都でもマスク」
　「皆様、こちらが三十三間堂でございます」
　「ま、すごい迫力。白いお顔が並んでいるわ！」
　「マスクをされている仏様が千も集まっているところは、京都にお寺は多しといえどもここだけです」
　「なんでも、全国から寄進いただいたそうですよ」
　「マスクだけに「匿名」の寄付が多かったとお聞きしています」

その4　「歌舞伎座でもマスク」
　「私、歌舞伎って、初めて！」
　「僕も初めてなんだけど、このイヤホンを付けているとガイドが聞けるよ」
　「便利ね。へー。今度は有名な『稲瀬川勢揃いの場』よ」
　「あ！　5人とも、マスクをしてるよ！」
　「白マスク五人男ね」
　
その5　「幽霊もマスク」
　「一枚、二枚、・・・二十九枚。あー、厚労省推奨の三十枚に一枚足りない・・・」
　「お菊さん！あなた、お皿を勘定するんでしょ？　マスクの数なんて数えないでよー」
　「そう言う、お岩さん。あんたこそ、マスクかけてよ。その怖い顔が隠れるから」
　
その6　「NHKでもマスク」
　「今夜のNHK歌謡ショーは、先日お亡くなりになった作詞家○○さんの特集です」
　「惜しい方だったわね。でも、アナウンサーがマスクしてると聞き取りにくいわね」
　「まぁ。歌手もマスクをしてるわ。口パクかしら」
　「でも、北○さんは、苦しそうだよ」
　「歌う必要ないのにねー」
　「やっぱり、並の歌手とは違うよ。マイクならぬマスクを通して、これだけ聞こえるんだもの！」

その7　「極楽でもマスク」
　「えー。お釈迦様、キリスト様をはじめとして皆様にお集まりいただきましたのは・・」
　「下界からの悪性の風邪を極楽に持ち込ませない対策会議ですって」
　「対策委員長は、お薬師様。あの方もいろいろ忙しいわね」
　「何でも、三途の川で、感染を食い止めるために、亡者の人たちの検疫をするそうよ」
　「あたしたち受付係もマスクするんだって」
　「亡者の人は、額に当てている三角の布を利用するそうよ」
　「なるほど、あれは使えるわね」